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11月20日(木曜日)、北房小学校5年生は、パラアイスホッケー男子元日本代表でバンクーバーパラリンピック銀メダリストの上原大祐さんをお招きし、「心のバリアフリー講演会」を開催しました。この講演会は、パラリンピアンの上原さんから、障がい者目線で気づく心のバリアフリーに必要な心構えを学ぶとともに、実際にパラスポーツの体験を通して、障がい者理解を深める目的で、真庭市スポーツ文化振興課が開催してくださったものです。
5年生は、はじめはやや緊張した様子で車いすに乗り入場してくる上原さんを迎えましたが、講演の冒頭、上原さんが「みなん、今日は大ちゃんと呼んでね。」と明るく気さくな声掛けをし、楽しい雰囲気でお話を始めてくださったおかげで、すぐに心の緊張も解けた様子でした。
講演では、パラリンピックでの試合の映像を見せていただいたり、銀メダルにも触れさせていただいたりしながら、上原さんからは、「障がいは、弱みではなく、自分の強みを生かすこと。パラスポーツでは、制限(身体の一部が使えないことなど)を楽しみ、選手はみんな工夫とアイディアの達人。」などと、常に前向きな気持ちや様子が語られ、失敗を恐れずに挑戦する上原さんの姿や言葉に5年生は魅了されていきました。
また、障がい者との共生においては、周りの人は、障がい者に対して、「~してあげた」ではなく、「~してあげたい」という気持ちをもって接することが大切であることなど、接し方や心構えについても学んでいきました。
そして、パラスポーツ体験。競技用車いすをグループごとに組み立て、試運転したあと、グループ対抗でポートボールのゲームを行いました。「チームの3人以上でパスをつなぐとシュートができる」という簡単なルールでしたが、車いすの操作にはじめのうちは慣れず、パスも思うように通らないため大苦戦。なかなか得点につなぐことができません。しかし、チームで作戦を考え、車いす操作にも慣れてくると次第にパスも通り、得点も入るようになり接戦に。プレーする声や応援する声もどんどん大きくなり、白熱した試合は大いに盛り上がりました。短時間の体験でしたが、5年生は、この日、制限(下半身が使えず車いすを使う)のある中で、仲間とともにしっかりとスポーツを楽しむことができ、講演での上原さんの「制限を楽しむ」という言葉を実感できた様子でした。体験を終えた後の全員のキラキラと輝く目がとても印象的でした。
上原大祐さん、遠い中お越しくださり、本当にありがとうございました。また、このような機会を与えてくださった真庭市スポーツ文化振興課の皆さん、ありがとうございました。