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真庭市 市制施行20周年記念誌
真庭市議会
真庭市議会
真庭市議会は、議員定数の減員や議会基本条例などの議員発議条例の制定、政策形成サイクルに基づく政策立案の実施、市民との意見交換による市民参画・情報公開など、積極的な議会改革による議会の活性化に努めてきました。
■議員定数の推移
「市町村の合併の特例に関する法律」による定数特例により、新市設置後に最初に行われた選挙で選出された議員は40人で、9町村の区域が選挙区となっていました。平成21年(2009年)4月執行の選挙では選挙区の廃止により、真庭市を1つの区域として選挙が行われ、地方自治法に基づく議員定数により26人が選出されました。その後、議員定数は、平成25年4月執行の選挙からは24人、令和7年4月執行の選挙から22人となっています。
■現在の真庭市議会の構成
真庭市議会では3つの「常任委員会」を設置しており、本会議から付託された議案や請願、陳情などについて、審査を行っています。
■議会改革
議員発議条例
真庭市議会は、議会の規範や役割を明確にすることを目的に議員発議による条例制定を行い、改革に取り組んでおり、条例を制定しています。
市民参画
市政の課題や市民の意見を把握し、市政及び議会活動に反映させるため、「ざっくばらんに語ろう」と題して市民の意見を聞く場を設けています。
また、各常任委員会では、市内高等学校の高校生や所管の関係団体との意見交換会を開催しています。
政策立案の実施
各常任委員会で抽出した課題から、その解決の方向性を見出し、具体性な政策を取りまとめ、市長に対し提言する取組を平成29年(2017年)からおこなっています。
令和5年度には、ちゅう・長期的な政策立案を図るため、政策提言に至るまでの期間を既存の1年から2年に改め、新たな検討体制とスケジュールを明確にした「政策形成サイクル」を構築しました。
情報公開
市民の代表機関として、公正性を確保するとともに、ホームページや広報媒体を通じて積極的な情報公開を行い、透明性を高めています。これにより市民が参加しやすい開かれた議会を目指しています。
インタビュー
ながお おさむ真庭市議会議長
「とにかく動いて改善し続けることが大切」
ゼロベースからのスタート
合併当時のお話をお聞かせください。どのような課題がありましたか。
20年前の合併当時は皆が新人議員でした。真庭市は、北部は出雲文化、南部は吉備文化の影響を受け、気候風土が異なる9ヵ町村の広域の対等合併です。どのような形で民主的な議会を立ち上げるかが課題でした。議論の結果、旧久世町議会をモデルとして議会規則を策定し、課題があれば随時修正するという方針で進めることになりました。ゼロベースからものを作るので大変でしたが、やりがいはありました。また、井手初代市長が尽力されたように、市民の「一体感の醸成」をどのようにするのかも大きな課題でした。いろいろな課題を乗り越えて、今に至っています。
市民は執行部の市長と議会の議員を選挙で選びますが、この「二元代表制」をどのように取り組まれていますか。
議会には、予算編成権、執行権などはありませんが、議決権があり、執行部が行う事務に対するチェック機能などを有しています。議会の進む方向を明らかにするために議会基本条例を制定し、(1)、政策提言、(2)、市民参画、(3)、情報公開を挙げ、その推進に取り組んでいます。
市民の意見を政策に反映していくためには、「政策提言」をするべきと考えており、議員がアイデアを持ち寄って行う「政策討論会」を経て、具体的な政策を議会として市長に提言しています。
市民参画としては、各種団体の方々との意見交換や、地域に出かけ、ざっくばらんに語り合う会を設けて政策提言にも生かしています。
情報公開については、インターネットやYouTubeなどを使い、議会が市民の身近な存在となっていただけるよう、最重要課題として取り組んでいます。
まず動き、そして改善
3つの柱を基に、議会の活性化をどう進められていますか。
議会を活性化させるため、議会基本条例に基づき14項目の具体的な施策を定め、「議会活性化検証部会」で議会の活動を毎年チェックしています。計画・実行・チェックを繰り返し行い、良好な結果が出た施策については新たな目標を設定し、良くなければ改善するなどの活動を行っています。
自らの活動を自らがチェックするわけですが、どのように進化させようと考えていますか。
一過性で終えるのではなく、「改善し続ける」ことが大切です。早稲田大学マニフェスト研究所が、全国の自治体に議会改革度調査を行っており、毎年結果を公表しています。令和5年度(2023年度)に回答した全国1,500程度の自治体の中で、真庭市議会は27位でした。平成24年度に議会改革基本条例を策定した当時は156位でしたので、議会改革が評価されていると考えています。この評価は、情報共有、市民参加、議会機能強化の項目で点数化されるので、どの部分が弱いのかが分かり、さらなる改善につなげるための参考にします。
とにかく動くことが大切で、うまくいかなければ改善するという姿勢です。
執行部との関係はいかがでしょうか。
市長等の執行部とは、適度な緊張感を保ちつつ、構築している信頼関係を継続したいと考えています。立場は異なっても、住民の不安をなくすという方向は同じですので、議会としても、市政をより良い方向へ導くための政策提言を行い、議論しながら、課題解決の実現を目指しています。
真庭市議会の展望は。
議会は合意形成の場ですので、根拠があればどのような意見も聞き、決まったことは議会の全員で進めることが大切と考え、いつも意識しています。
議員のなり手が不足していることは課題です。また、面積が広いため一定数の議員は必要です。人口減少、学校の統廃合、公共交通、地域活動の停滞等、いろいろな課題を抱えていますが、地域の特性を活かし「元気な地域」を維持する必要があると考えています。そのため、市民の皆さんの意見をいただき、バランスを取って議論しながら、議会全員で結束して頑張りたいと思っています。今後とも、よろしくお願い致します。
真庭市議会20年 トピックス
令和7年(2025年)5月、市議会も初議会から20年を迎えました。この間、議会の動きを詳細に記録して市民に伝えてきた議会広報紙の中から、いくつかの活動を取り上げ、歩みの一端を紹介します。
初議会を開催、正副議長など選ぶ
平成17年(2005年)
合併後初の臨時会を5月16日、8日間の会期で開会しました。
冒頭、井手紘一郎市長が「県北拠点都市づくりに向けて、理解と支援をお願いしたい」とあいさつ。正副議長の選出に続き、4常任委員会と議会運営委員会を設ける条例を可決、委員長、副委員長を決めました。
有識者を招き、議会講演会を開催 平成19年(2007年)~
市議会が主催する初の「議会講演会」を1月、北川正恭・前三重県知事を招いて開催しました。以後、数年ごとに「まちづくり」や「地方創生」などのテーマで開き、「里山資本主義」の著者・藻谷浩介氏ら有識者の意見に耳を傾けました。
中国横断道4車線化議会連盟を設立
平成28年(2016年)
中国横断自動車道岡山米子線全線4車線化促進市議会連盟の設立総会を1月、真庭市役所で開催。沿線7市議会で構成、真庭市議会に事務局を置き、相互に協力して活動することになりました。
岡山県内区間は令和3年、全線4車線化が決まりました。
議会活性化へ、各種団体と意見交換会
平成28年(2016年)
議会活性化推進特別委員会が掲げた方針により、11月から各常任委員会が市民団体、農協、地域おこし協力隊、猟友会などと「意見交換会」を開催。それぞれの取組や課題、要望などについて意見を交わし、政策立案に生かすことになりました。
岡山県初、政務活動費の領収書等を公開
平成29年(2017年)
議員が研修会や先進地視察など調査研究のために使う政務活動費の領収書等の公開を11月から、岡山県のトップを切って始めました。公開されるのは収支報告書と添付の領収書・視察等の届出・報告書です。議会活性化策の1つで、議員全員の同意によるもの。市のホームページ等で閲覧できるようになりました。
市内12カ所で「ざっくばらんに語ろう」
平成30年(2018年)
「地域課題をざっくばらんに語ろう」と呼びかけた「議会報告会+市民と語る会」を5月、12小学校区で開催(参加233人)しました。平成25年から続く「地域報告会」(9会場)を刷新。市議が4班に分かれ、各会場で議会報告の後、市民から地域課題や要望などを聞き、意見交換を行いました。
会場では各班ともいろいろ工夫をこらし、市民の声を吸い上げる努力をしました。
初の政策討論会を開催、提言書提出へ
平成30年(2018年)
議員全員で議論し、政策提言を目指す初の政策討論会を11月に開催しました。2つの常任委員会からの提案内容に質疑、討議を行い、1案の提言化を決定。その後、練り上げた成案を全員協議会で確認し、12月、市長に提言書を手渡しました。
議場にタブレット、ペーパーレス実現
平成30年(2018年)
12月定例会からタブレット端末を完全導入しました。各議員と事務局職員に計30台を配備し、ペーパーレスを実現しました。
議会ICT化推進部会が操作の研修会を開くなど準備を進め、経費削減と議会運営の効率化に取り組みました。
20年つないで、市議会広報80号
令和7年(2025年)
市議会広報紙は、市誕生の5カ月後に「議会だより」として創刊。「市民との懸け橋に」と議会広報編集特別委員会が年4回、委員会報告や一般質問などを掲載してきました。途中、表題を市議会広報「まにわ」に変更、紙面もカラフルに刷新して、20年後の6月、80号を迎えました。
