○真庭市開発事業の調整に関する条例

平成17年3月31日

条例第241号

(目的)

第1条 この条例は、国及び県の施策と相まって開発事業の実施の基準、手続その他地域の適正な開発に関し必要な事項を定めることにより、現在及び将来の市民の健康で快適な生活環境の確保に寄与することを目的とする。

(市、事業者、市民の責務)

第2条 市は、前条の目的を達成するため、地域の現在及び将来にわたる基本構想並びに当該基本構想に基づく土地の合理的な利用計画を明確にし、当該計画に即応した開発と保全が図られるよう必要な規制及び誘導に努める責務を有する。

2 事業者は、その事業活動が前項の規定に基づいて定められた計画に即応し、かつ、当該事業区域及びその周辺地域における適正な生活環境を高めるものとなるよう努めるとともに、市が実施する環境の保全のための施策に協力する責務を有する。

3 市民は、自ら適正な生活環境の保全に努めるとともに、市が行う施策に積極的に協力して健康で快適な郷土の建設に寄与する責務を有する。

(調整委員会)

第3条 市長は、真庭市附属機関設置条例(平成31年真庭市条例第16号)に規定する真庭市開発事業調整委員会に諮って前条第1項に規定する適正な規制及び誘導に努めるものとする。

(開発事業の実施基準)

第4条 宅地、工業用地若しくは娯楽施設用地その他用地の造成等土地の区画、形質に変更をもたらす事業又は当該用地に住宅、工場若しくは娯楽施設その他の工作物を設備する事業(以下「開発事業」という。)をしようとする者は、当該事業の実施に当たって次の各号に定める基準を遵守しなければならない。

(1) 開発事業を実施する土地の区域(以下「事業区域」という。)の用途が市の計画において限定されているときは、その用途に適合していること。

(2) 道路、公園、広場、駐車場その他公共の用に供する空地が次に掲げる事項を勘案して、環境の保全上、災害の防止上、通行の安全上支障がないような規模及び構造で適切に配置され、かつ、事業区域内の主要な道路が、事業区域外の相当規模の道路に接続するよう設計されていること。

 事業区域の規模、形状及び周辺の状況

 事業区域内の土地の地形及び地盤の性質

 建築物(予定建築物を含む。)の用途、敷地の規模及び配置

(3) 排水路その他の排水施設が前号アからまでに掲げる事項並びに当該地域における降水量及び放流先の状況を勘案して、その排水によって事業区域及びその周辺の地域に溢水、水質の汚濁等による被害が生じないような構造及び能力で適切に配置されるように設計されていること。

(4) 水道その他の給水施設が第2号アからまでに掲げる事項を勘案して、事業区域について想定される需要に支障を来さないような構造及び能力で適切に配置されるように設計されていること。

(5) 事業区域及びその周辺の地域における慣行水利権(農業用水、生活用水等)の確保に適切な措置が講ぜられていること。

(6) 開発事業の目的に照らして、学校その他の教育施設、集会場その他のコミュニティ施設、保育所その他の福祉施設、病院その他の医療施設、防火水槽、消火栓その他の消防施設等公共公益施設が、当該事業区域における利便の増進と事業区域及びその周辺の地域における環境の保全上、適切に配置されるように設計されていること。

(7) 事業区域及びその周辺の地域の土地の形質から判断して、開発事業の実施によってがけくずれ、出水、地すべり等の災害をもたらすおそれがあるときは、地盤の改良、擁壁の設置等安全上必要な措置が講ぜられるように設計されていること。

(8) 事業区域及びその周辺の地域における良好な自然環境を確保し、又は新たに創造するための適切な措置が講ぜられるよう設計されていること。

(9) 第2号ア及びに掲げる事項を勘案して、事業区域の周辺の地域における農業、林業、漁業、商業、観光その他の産業の適正な発展を著しく妨げることのないように設計されていること。

(10) 事業区域及びその周辺の地域における文化財の保護のため適正な措置が講ぜられるように設計されていること。

(11) 前各号に定めるもののほか、市長が市民の適正な生活環境の保全のため、特に必要と認めた事項

(開発事業の届出及び協議)

第5条 開発事業(土地の造成等にあっては、その面積が1,000平方メートル未満、建物の設置等にあっては、住宅以外のものについては、その延面積が300平方メートル未満、住宅については、その延面積が、300平方メートル未満で、かつ、5戸未満であるものを除く。)を実施しようとする者はあらかじめ、市長に当該事業の目的、規模その他市長が定める事項について届け出るとともに、前条各号に定める事項について市長と協議しなければならない。

2 前項に該当しない開発事業についても、関係住民に重大な影響を及ぼすと認められ、市長が求めた場合は、事業者は前項の届出及び協議に応じなければならない。

3 前2項の規定に基づく届出及び協議の手続に関しては、市長が別に定める。

(助言又は勧告)

第6条 市長は、環境保全のため必要があると認めるときは、開発事業を実施する者に対し、必要な助言又は勧告を行うことができる。

2 前項の規定に基づく助言又は勧告を受けた者は、その内容に応じ、当該事業の中止又は一部変更等必要な措置を講じなければならない。

(適用除外)

第7条 この条例の規定は、次に掲げる開発事業については適用しない。

(1) 国又は地方公共団体(市長が定める公団等を含む。)が行う開発事業。ただし、この場合において、当該国又は地方公共団体は、あらかじめ、市長と協議する等の方法により、当該事業と市の諸計画との整合が図られるようにしなければならない。

(2) 真庭市蒜山地域保全条例(平成17年真庭市条例第242号)第5条の規定による許可を受けなければならない開発事業

(3) 農林業用の建築物又は市民(市内に生活の本拠を置く者に限る。)の自己の住居の建設の用に供する目的に行う開発事業

(環境保全その他必要事項の協定)

第8条 市長は、第4条各号に規定する開発事業の実施基準を確保するため、必要があると認めるときは、当該事業者と環境保全その他必要事項の協定を締結するものとする。

2 事業者は、前項の規定により市長が協定の締結について協議を求めたときは、誠実にこれに応じ、成立した協定内容を細部にわたって遵守しなければならない。

(立入調査)

第9条 市長は、この条例の施行に関し必要な限度において、職員に他人の土地に立ち入らせ、当該土地にある物件又は当該土地において行われている行為の状況を調査させることができる。

2 前項の規定により立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(委任)

第10条 この条例に定めるもののほか、この条例の実施に関し必要な事項は、市長が定める。

(罰則)

第11条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の罰金に処する。

(1) 第5条第1項又は同条第2項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

(2) 第9条第1項の規定による立入調査を拒み、妨げ、又は忌避した者

第12条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても同条の罰金刑を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成17年3月31日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の勝山町開発事業の調整に関する条例(昭和48年勝山町条例第12号)、落合町開発事業の調整に関する条例(昭和48年落合町条例第7号)、湯原町開発事業の調整に関する条例(昭和48年湯原町条例第1号)、久世町開発事業の調整に関する条例(昭和47年久世町条例第33号)、美甘村開発事業の調整に関する条例(昭和57年美甘村条例第2号)、中和村開発事業の調整に関する条例(昭和47年中和村条例第14号)又は北房町開発事業の調整に関する条例(昭和57年北房町条例第8号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

(平成19年3月8日条例第2号)

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。

(平成31年3月25日条例第16号)

(施行期日)

1 この条例は、平成31年4月1日から施行する。

真庭市開発事業の調整に関する条例

平成17年3月31日 条例第241号

(平成31年4月1日施行)