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10月11日(金曜日)、北房小学校6年生が日本の伝統芸能である狂言を体験しました。狂言師の田賀屋夙生さんをお招きし、体育館で「柿山伏」を鑑賞するとともに、その演技の体験をしました。
まず、田賀屋さんから狂言の鑑賞の仕方を学びました。狂言では、大がかりな舞台装置は一切用いず、言葉やしぐさによってすべてを表現すること、狂言の大きな特徴は「笑い」であることなどを知りました。そして「大きな道具や背景、装置は使わないけれど、あたかもそこにあるように演じます。あるように見てください。」「面白さは演じる者の力量と、見る人のイマジネーションから生み出されるのです」とおっしゃいました。
児童たちは、山伏が柿を落とそうと工夫するところでくすくす笑い、山伏が隠れるところや動物のまねをするところやからかわれるところなどを見て大笑いをしていました。大道具も小道具もありませんが、だんだんと「ある」ように見えてきて、情景が浮かんできていたからこそ笑えるのだと思いました。引き込まれていく児童の姿に本物のすごさを感じ、児童の想像力にも感心しました。
演目が終わると、狂言演技を実際に体験しました。お話の中に「自分で演じたいようにするのではなく、どうやったら相手に『伝わる』のかを考えることが大事です」とあり、このことは狂言だけではなく、これからの生活や生き方において大切なことだなあと感じました。
児童の感想には、「見ていたら簡単そうなことも、その意味を聞いて演じると難しかった」「おおげさなところが面白かった」などがあり、初めての狂言体験を満喫したようでした。